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高雄
高雄・左営区 芒果好忙についての記録
―― マンゴーの城と、冬に現れるイチゴの要塞 ―― 店の名前は芒果好忙。 直訳すれば「マンゴーは忙しい」。だが、12月から3月にかけてここを訪れると、マンゴーは驚くほど静かだ。 代わりに店を占拠しているのは、真っ赤なイチゴである。 この店は、夏はマン... -
食文化の記録
台湾・マンゴーかき氷の過去と現在についての記録
―― Ice Monster から始まった伝説 ―― 日本の夏祭りで見かける、透明な氷に色付きのシロップをかけたもの。あの記憶を携えたまま台湾で「マンゴーかき氷」を前にすると、思考が一瞬止まる。 そこにあるのは、涼をとるための氷菓ではない。丼から溢れ出す、... -
食文化の記録
台湾・マンゴーの首都 玉井についての記録
―― アーウィン種から愛文へ ―― 台湾でマンゴーの話をすると、話題は自然と玉井に収束する。産地というより、首都。そう呼ばれる理由が、この町にはある。 玉井の青果市場に足を踏み入れると、まず量に圧倒される。体育館のような屋根の下、視界の端から端... -
街角の記録
台湾・YouBike 1.0 vs 2.0についての記録
―― オレンジから白へ、静かな革新 ―― 台北の街を歩いていると、二種類の自転車が視界に入る。オレンジ色の古い車体と、白と黄色の新しい車体。 多くの人にとっては、単なるデザインの違いだろう。古いのが残っていて、新しいのに置き換わっていく。その程... -
街角の記録
台湾にYouBikeは何台あるのか推計してみる
―― いくつかの前提を置きながら ―― 駅前の朝食屋で、豆乳を飲んでいる。まだ完全に目が覚めきらない時間帯だ。 目の前を、YouBikeに乗った人たちが次々に通り過ぎていく。スーツの人もいる。バックパックの学生もいる。 信号が変わるたびに、数台ずつ流れ... -
街角の記録
台湾・YouBikeの最適配置についての記録
―― 偶然ではない「いつでも乗れる」 ―― 台北でも高雄でも、歩いていると同じ光景に何度も出会う。曲がり角の先、公園の入口、駅前の余白。そこに黄色と白の自転車が並んでいる。 不思議なのは、数ではない。「乗れない」場面に、ほとんど遭遇しないことだ... -
喧騒の記録
高雄・左営区 瑞豊夜市についての記録
―― 3度の移転を経て定着した高雄最大の夜市 ―― 高雄で夜市の話をすると、多くの旅行者は六合夜市を思い浮かべる。だが、地元の学生や若者に聞くと、返ってくる答えはだいたい決まっている。 行くなら瑞豊。 瑞豊夜市は、観光用に整えられた場所ではない。... -
街角の記録
高雄駅移転後の都市計画についての記録
―― パリを模した、人口40万人の未来図―― 1941年。完成したばかりの高雄駅の前に立つ。 背後には、瓦屋根を載せた重厚な駅舎。しかし、正面には建物がない。 視界にあるのは、田んぼと、異様に広い一本道だけだ。 都市に必要なはずの「街」がなく、先に「骨... -
街角の記録
高雄・1941年の高雄駅移転についての記録
―― 戦争がもたらした決断と街の重心移動 ―― 高雄駅は、中山路の突き当たりにある。いかにも「中心」に据えられた顔をしている。 だが、最初からそうだったわけではない。20世紀初頭、高雄の中心は海沿いにあった。 哈瑪星。港と鉄道が直結する場所だ。 人... -
街角の記録
北へ動く高雄の重心についての記録
―― 漢神アリーナと瑞豊夜市が作り出す、消費の渦 ―― 塩埕区や新堀江を歩いたあと、MRTで巨蛋駅に降りる。 空気が違う。人の密度が、明らかに違う。 南の街が「落ち着いた」と言われるなら、ここはまだ動いている場所だ。 買い物袋を持った家族。制服姿の学...