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片隅の独り言
紅茶豆漿という朝の魔力について考えてみる
―― 甘さに勝てない朝もある ―― 朝食屋のレジ前に立つ。順番はもうすぐだ。口の中では、いつもの注文が出来上がっている。 「冰豆漿、半糖。」 特に迷う理由はない。それが最適解であることも、身体が欲している量も、もう分かっている。 しかし、壁のメニ... -
食文化の記録
台湾・冰豆漿という朝の定番についての記録
―― 台湾の朝が甘く始まる理由 ―― 台湾の朝食屋で「豆漿」とだけ言うと、冷たく、そして驚くほど甘いものが出てくる。日本で想像する無調整豆乳とは、まったく別物だ。 台湾における豆乳は、健康飲料ではない。「大豆のジュース」、あるいは甘味飲料として... -
食文化の記録
燒餅 × 油條|台湾の朝の炭水化物ペアについての記録
―― 台湾の朝を支える、カロリーの二重奏 ―― 台湾の朝食屋で最も基本的な組み合わせがある。焼いたパンに、揚げたパンを挟む。 燒餅(シャオビン) × 油條(ヨウティアオ)。 日本人の感覚では、「パンにパンを挟む」という不可解な構造に見える。炭水化物... -
食文化の記録
台湾の三明治についての記録
―― 甘さで再設計された台湾の朝食サンドイッチ ―― 台湾の朝食屋のカウンターに並ぶ三明治は、一見すると日本のそれと区別がつかない。耳を落とした食パン。ハム。きゅうり。薄焼き卵。喫茶店やコンビニで見慣れた構成だ。 しかし、ひと口かじった瞬間に脳... -
食文化の記録
肉鬆(ロウソン)|台湾の朝に潜む「茶色い綿」の正体
―― 台湾の朝に潜む「茶色い綿」の正体 ―― 台湾の朝食屋やパン屋で、初めてこれを目にした旅行者は、ほぼ例外なく戸惑う。茶色く、繊維質で、ふわふわしている。皿の上ではなく、米やパンの上に振りかけられているその姿は、正直に言えば食欲を刺激する見た... -
食文化の記録
台湾の飯糰(ファントゥアン)についての記録
―― 台湾の朝を支える「高密度エネルギー体」 ―― 日本のおにぎりとは異なる「密度」 台湾の朝食屋で売られる飯糰は、日本のおにぎりと似た形をしているが、思想がまったく違う。 最大の違いは米だ。日本のおにぎりが「うるち米」であるのに対し、飯糰は糯米... -
食文化の記録
鹹豆漿 × 油條、台湾の朝の最強のふたつについての記録
―― 台湾の朝に生まれる「化学反応」 ―― 台湾の朝食屋で、最も理解されにくい料理がある。それが「鹹豆漿(シェンドウジャン)」だ。 文字通り訳せば、塩味の豆乳。だが、実物は単なるスープではない。 熱々の豆乳に、少量の酢(白酢や黒酢)を加える。する... -
食文化の記録
台湾の燒餅についての記録
―― 台湾の朝を支える小麦の層 ―― 台湾の朝食屋で、ひときわ存在感を放つのが燒餅(シャオビン)だ。薄く、丸く、表面には胡麻をまとった小麦の焼き物。見た目は素朴だが、手に取ると軽く、割ると層がはらりと剥がれる。このパンは、台湾の朝食における「構... -
食文化の記録
台湾の油條についての記録
―― 台湾の朝を形づくる揚げパンの機能美 ―― 台湾の朝食屋に入ると、必ずどこかで油の匂いが立ち上っている。その中心にあるのが、油條(ヨウティアオ)だ。 一見すると、ただの揚げパンに見える。しかしその軽さ、空洞、使われ方を観察すると、油條は「食... -
食文化の記録
台湾の朝食屋での注文の仕方についての記録
―― 朝の速度に合わせるという作法 ―― 台湾の朝は、音が多い。鉄板の擦れる音、豆乳が注がれる音、短い呼び声。昼の食堂よりも、朝食屋のほうがはるかに忙しい。その分、注文の仕方には独特の「型」がある。 観光客が戸惑うのは、言葉の問題というより、ス...