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食文化の記録
台湾の油條についての記録
―― 台湾の朝を形づくる揚げパンの機能美 ―― 台湾の朝食屋に入ると、必ずどこかで油の匂いが立ち上っている。その中心にあるのが、油條(ヨウティアオ)だ。 一見すると、ただの揚げパンに見える。しかしその軽さ、空洞、使われ方を観察すると、油條は「食... -
食文化の記録
台湾の朝食屋での注文の仕方についての記録
―― 朝の速度に合わせるという作法 ―― 台湾の朝は、音が多い。鉄板の擦れる音、豆乳が注がれる音、短い呼び声。昼の食堂よりも、朝食屋のほうがはるかに忙しい。その分、注文の仕方には独特の「型」がある。 観光客が戸惑うのは、言葉の問題というより、ス... -
食文化の記録
台湾の食堂での注文の仕方についての記録
―― 湯気の向こう側にある「日常」へ入る方法 ―― 台湾の街歩きで、最も心が躍る場所がある。同時に、最も敷居が高く見える場所でもある。それがローカル食堂、小吃店だ。 湯気の向こうでは、中国語が飛び交い、鍋が鳴り、油が弾く。観光客を拒んでいるよう... -
街角の記録
空港MRTについて記録|台湾
―― 遠かった空港、近くなった世界 ―― かつて台北から桃園空港へ向かう道は、不確実だった。國光客運のバスに乗り、高速道路の渋滞に賭ける。雨の日は特に、到着時刻は読めなかった。 2017年、桃園空港MRTの開通によって状況は一変する。空港までの時間は、... -
街角の記録
高雄空港についての記録
―― 煙突と椰子の木のあいだに降り立つ場所 ―― 台湾に何度か来ていると、空港に降り立った瞬間の「空気の違い」に敏感になる。 桃園は国家の玄関口。松山は都市の縁側。 そして高雄空港は、最初から少し毛色が違う。ここには観光都市の華やかさよりも、働く... -
街角の記録
桃園空港という台湾の玄関ついての記録
―― 台北から40km離れた場所に造られた「未完の空港」 ―― 松山空港が「都市の空港」なら、桃園空港は最初から「国家の空港」として構想された。 1970年代、台湾は国連を脱退し、外交的に孤立していた。その危機感の中で蒋経国が推し進めたのが、いわゆる「... -
ハブ記事
台湾の移動システム|全体像
―― 飛行機からシェアサイクルまで ―― 台湾を歩いていると、移動が「問題」にならない瞬間が多い。空港に着き、街に出て、夜市へ行き、帰ってくる。その一連の流れが、特別な準備や緊張を伴わずに完了する。 それは台湾が「移動しやすい国」だからではない... -
高雄
高雄・前金区 興隆居(本店)についての記録
── 高雄の朝は、なぜこの肉まんに並ぶのか ―― 高雄で最も有名な朝ごはん屋、と言ってしまって差し支えない。湯包(タンバオ)と焼餅(シャオビン)。メニューは極めて素朴で、味も決して奇をてらっていない。 それなのに、毎朝ここには狂気的な行列ができ... -
高雄
高雄・新興区 興隆居復興店についての記録
―― 並ばない興隆居 ―― 高雄の朝食を調べると、必ず名前が出てくる店がある。興隆居。六合夜市近くの本店は、いまや観光客と地元民が入り混じるカオスな行列スポットになった。 その一方で、あまり語られない支店がある。それが復興店だ。 「並ばない興隆居... -
高雄
高雄・三民区 許記蒸餃についての記録
―― 蒸籠と湯気が主役の、昼の定食風景 ーー 高雄の街角には、派手な看板も説明もないまま、人を集め続ける店がある。 許記蒸餃は、その典型だ。昼どきになると、近所の人が吸い込まれるように店に入り、蒸籠の蓋が次々と開いていく。 蒸籠で出てくる、モチ...