―― 三和夜市の“牡蠣の大王”が作る、夜の海の味 ――
台北橋を渡って三重に入り、細い路地へ足を踏み入れると香ばしい匂いが漂ってくる。
その源が 蚵四海小吃。
ここは三和夜市でも 「大王」 の異名を持つ牡蠣オムレツの店だ。
創業30年以上。
かつての屋号は 蚵仔煎大王。
商標の関係で名前が変わったが、今も地元民は迷わず「大王」と呼ぶ。
1. 「大王」と呼ばれる理由
店先には巨大な鉄板。
おばちゃんたちが、一定のリズムで次々とオムレツを焼き上げる。
火力の強さ、手際の良さ、鉄板の音。
それらが重なって生まれる光景は、夜市を歩く人にとっての“見世物”でもある。
「ここ以上のオアチェンはなかなかない」
そう言う常連客が多い理由は、この焼き場の圧倒的な存在感にある。
2. 牡蠣の鮮度と量
蚵四海の牡蠣は、毎朝 嘉義・東石産 のものが直送される。
粒が大きく、臭みがない。
オムレツを割ると、牡蠣がゴロゴロと出てくる。
量の多さよりも、鮮度のよさが明確に舌に伝わってくるタイプ。
鉄板で熱を入れると、牡蠣の水分が甘みに変わる。
表面は少し香ばしく、中はプリッと弾む。
この牡蠣の良さが、オムレツ、スープ、お粥といった店の他の料理にも共通して効いてくる。
3. 隠れた主役「海産粥」
多くの人がオムレツ目当てで並ぶが、実は 海産粥 がかなりの実力派。
米粒が残った“飯湯”スタイルに近く、
牡蠣・エビ・イカなどの旨味がスープに溶けている。
オムレツの甘いタレに疲れた口が、一度ここでリセットされる。
夜市の濃い味を歩きまわった後にも向いている優しい味。
「オアチェン屋だと思ったら、海鮮小吃店としても一級品だった」
という発見がある。
4. 三和夜市のロケーション
場所は、台北橋を渡ってすぐの三重の下町。
三和夜市はバイクが通り抜けるほどローカル感が強く、観光夜市とは趣が違う。
蚵四海はその路地裏、長元街 にある。
少しわかりづらいが、歩いてたどり着くと「よく見つけた」という達成感がある。
夜の雑多な空気、人の声、鉄板の音。
すべてが「台北の外側」の感じを強くしてくれる。
まとめ
蚵四海小吃は、ただの牡蠣オムレツ屋ではない。
三和夜市というローカル夜市の中で、“海の味”を濃縮して出す店だ。
・大王の異名を持つ焼き場
・東石の牡蠣を使う鮮度
・海産粥という隠れた名品
・ローカル夜市の空気感
この4つが揃って、ここだけの一皿になる。
住所: 241新北市三重區長元街58號
営業時間: 16:00 – 23:00 (不定休)
アクセス: MRT台北橋駅から徒歩約5〜8分。三和夜市のメイン通りから一本入った場所。
地図: https://maps.app.goo.gl/9xP6dbfba3tbr7kP6
三重で一番有名な牡蠣オムレツの店。嘉義・東石産の新鮮な牡蠣を使用。「海産粥(海鮮粥)」や「貢丸湯」も出汁が効いていて美味。
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