台湾式ドリンクホルダーについての記録

台湾の街では、飲み物のカップが袋に包まれず、底のない細い布の輪に収まって手首から揺れている。材料の少ないその道具に、カップの形と封じられた飲み口がうまく組み合わさっている。

台湾で飲み物を買って歩いていると、カップを手で握らず、細い布に通して手首から下げている人をよく見かける。布はカップ全体を包んでいない。底もなく、カップの胴体を一周する輪から持ち手が伸びているだけだ。カップを上から差し込むと途中で止まり、そのまま持ち上げても落ちない。

袋としては、ずいぶん材料が少ない。仕事の多くは、袋ではなくカップの方がしているのかもしれない。


底がなくても落ちない理由

台湾の飲料店でよく使われるカップは、上が広く、下へ行くほど少しずつ細くなっている。カップの上部より小さな輪を通せば、胴体が太くなるところで引っかかる。底から支えなくても、輪がカップを締めるだけで重さを受けられる。

もう一つ相性がいいのが、飲み口をフィルムで熱封する仕組みだ。台湾の手搖飲では、カップの上に薄いフィルムを貼って密閉する方式が広く使われている。口が塞がれていれば、吊るして運ぶあいだにカップが多少傾いても、中身は外へ出にくいだろう。

2000年代半ばの飲料カップ用手提袋の出願文書では、この組み合わせは特別なものではなく、飲料店の日常として書かれている。珍珠奶茶(タピオカミルクティー)や泡沫紅茶を上広下狭のカップに入れ、その口をフィルムで熱封する。持ち帰り用の細長い袋は、カップを入れるためにある程度の幅が要る。そのぶん袋の中で飲み物が動きやすく、材料も多く使う。

そこから出てくる底なしの形は、普通の袋から無理に底を取り去ったものではない。カップは、外径が輪の内径と一致するところで止まる。フィルムは、吊るして運ぶあいだ中身を閉じ込める。容器の側が仕事を引き受けるので、運搬具にはカップをつかんで持ち上げる部分だけが残る。袋を簡略化したものというより、飲料を運ぶのに必要な機能だけを残したものに近い。

台湾ドリンクのフタについての記録

台北のドリンクスタンドでは、注文を受けてからカップの口に透明なフィルムを張る。密閉されたカップは袋に入れられ、次々とバイクのフックへ掛けられていく。

世界の片隅でいただきます

この仕組みを台湾が発明したわけではない

この構造を台湾独自の発明と考えると、年代が合わなくなる。

テーパーしたカップを底から支えず、途中で受け止める発想は古い。1930年代初めの米国には、底の開いた柔らかな素材でテーパーした飲み物のカップを受け、端に持ち手を付けたホルダーの特許がある。1980年代には、シートの開口部にテーパーしたカップを差し込み、途中で固定して複数の飲み物を運ぶキャリアの特許も現れている。

用途や形は、現在の台湾のドリンクホルダーと同じではない。1930年代のものを台湾の製品の祖先とみなす証拠もない。それでも「細くなるカップを輪で受ければ、底がなくても支えられる」という原理そのものは、台湾で初めて思いつかれたものではなさそうだ。

台湾の飲料店を前提にした出願文書も、この構造を台湾だけの発明としては扱っていない。2007年の底なし型飲料袋の出願文書は、台湾の複数の実用新案とともに、米国や英国のカップキャリアも先行例として並べている。

違いは使われ方の方にある。ここで挙げた米国の特許は、ファストフード店などで複数のカップをまとめて運ぶためのキャリアだった。台湾の飲料店を前提にした文書では、一杯の手搖飲を封口し、客が持ち帰る売り方が前提になっている。同じ物理の原理が、台湾では別の売り方の中に入り込んでいる。

台湾では一杯用の袋として改良案が出願された

台湾で確認できる古い例は、2007年の文書が挙げる先行出願の中にある。1998年の「飲料手提塑膠袋改良結構」だ。その後も2000年代に、似た構造の出願が続いている。

ここから「1998年に台湾で発明された」とは言えない。もっと古いものが見つかる可能性もあるし、海外との直接の系譜も確認できない。少なくとも1990年代末には、台湾で一杯用の飲料袋としてこの構造を改良する動きがあった、というところまでだ。

背景にあるのは、抽象的な環境問題ではなく、具体的な飲料店の商売だ。出願文書が描く売り方では、上広下狭のカップに飲み物を入れ、フィルムで封をし、客が一杯単位で持ち帰る。普通の袋では余る部分が多く、カップも動く。カップの胴体だけを固定して吊るせば、その両方が片付く。

2007年の出願文書では、出願人自身が、底のある袋より材料を減らせることを、コストだけでなく環境面からも説明している。今の布製ホルダーには、後から「環保」の考え方が加わったように見える。実際には2007年の時点で、使うプラスチックを減らすという理屈もすでにこの形に重ねられていた。

台湾らしさがあるとすれば、仕組みそのものより、一杯用の飲料販売に合わせて、この形の改良案が複数現れたことの方だろう。

台湾のサトウキビストローについての記録

台湾のカフェで渡されるストローは、紙のように見えない。氷入りのドリンクに長く差してもふやけず、タピオカを吸っても形を保ったまま、飲み物の味や香りを邪魔しない。

世界の片隅でいただきます

2018年に生まれたわけではなかった

現在のドリンクホルダーは「環保飲料提袋」として売られることも多い。台湾のプラスチック削減政策から生まれた製品のようにも見える。

2018年は一つの節目だった。この年から購物用塑膠袋(買い物用のプラスチック袋)の使用制限の対象が広がり、飲料店も新たに加わった。規制はプラスチック袋の全面禁止ではなく、対象業者が無料で提供することを制限するものだった。

年代を戻すと、底なし型の飲料袋は、その20年ほど前から台湾の出願文書に現れている。2018年の政策が、この形を生み出したわけではない。

政策の準備段階にあたる2017年の行政のQ&Aには、別の手がかりがある。規制対象となる購物用塑膠袋の例として、一般的な手提袋などと並び、「卡口式杯袋」や「T型袋」の名前が挙がっている。これらの名称が現在の布製ホルダーと同じ形を指すとまでは言えない。それでも少なくとも卡口式杯袋は、名前からカップ用の袋だとわかる。

順番は逆だった。飲料店向けの道具が先にあり、政策が広がると、その既存の道具まで制度の側で扱われるようになった。環境政策から生まれたエコグッズという説明より、こちらの方が実際の時間の流れに近い。


店が渡すものと、自分で持つもの

2018年前後の政策が、現在のドリンクホルダーと無関係だったわけでもない。無料のプラスチック袋が当然ではなくなれば、一杯ごとに店から使い捨ての袋を受け取ることと、自分で運ぶ道具を用意することの条件は少し変わる。行政も袋の持参や再使用を繰り返し呼びかけてきた。

布製の飲料提袋がいつ、どの程度広がったのかを連続して追える数字は見当たらない。政策施行後に売れ行きが伸びたと報じる記事はあるが、それだけで政策が普及の原因だったとは言えない。使い捨ての底なし袋と布製ホルダーを直接つなぐ系譜も、確認できるわけではない。確かなのは、同じ原理を使う布製品が、自分で選んで持つものとしても売られていることだ。

再利用品になると、道具に求められるものは変わる。店が一回ごとに渡す包装材なら、安く、少ない材料で作れればいい。自分で鞄に入れて何度も使うものになると、丈夫さや畳みやすさに加えて、素材や柄まで選ぶ理由が生まれる。

現在の台湾では、無地のものもあれば、花柄やイラストの入ったものもあり、飲料ブランドやキャラクターとのコラボ商品まである。ここまで来ると、単なる「袋」ではなく、小さな持ち物の一つだ。


手首で揺れる小さな布

台湾の街で飲み物を買うと、今日も誰かの手首から細い布が下がっている。底も側面もほとんどないのに、カップはきちんと収まっている。

そんな経緯を知らなくても、飲み物は落ちない。ただ、一度それを知ると、手首で揺れるあの小さな布が、前より少しだけ台湾らしいものに見えてくる。

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