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台北・三重 今大魯肉飯についての記録

三重(サンチョン)。
台北駅から川を一本渡っただけで、空気が変わる。観光客の姿は少なく、店の前には生活者の流れがある。

その一角に、今大魯肉飯がある。朝から夜まで途切れず人が入っていく。
外観は特別ではないが、店の奥から漂う甘い脂の匂いが、もう目的をはっきりさせている。


脂身と皮が主役の魯肉飯

席に着いて丼を見ると、最初に「肉ではない」と気づく。
乗っているのは、赤身よりも脂身と皮のサイコロだ。
煮汁を吸って、端が丸くなっている。

見た目は重そうだが、箸でつまむとふわりと崩れる。
長時間煮込まれて余計な油は落ち、コラーゲンだけが残った状態。
口に入れると溶け、唇だけがペタペタする。

台湾の魯肉飯には「こういう方向性」がある。
ここはその典型で、完成度が高い。


豆腐と卵、三つそろって成り立つ丼

丼には追加で豆腐(魯豆腐)と卵(魯蛋)を乗せる人が多い。
店の常連もほとんどそうしている。

豆腐は中まで黒い。箸を入れると柔らかく震え、煮汁を吸った旨さがそのまま出てくる。
卵は表面だけでなく黄身の奥まで味が染みている。魯肉飯の脂をやや引き締めてくれる役割。

肉・豆腐・卵の三点がそろうと、味の輪郭がはっきりする。


排骨湯の存在が大きい

魯肉飯の横にはスープを置いたほうがいい。
この店には選択肢がある。

・香菇排骨湯(シイタケとスペアリブ)
・竹筍排骨湯(タケノコとスペアリブ)

どちらも出汁は淡いが、飲むと脂が一度リセットされる。
再び魯肉飯に戻るための、ちょうどいい切り替えになる。
厚い味を、薄い味で往復する。その繰り返しで丼が早く消える。


三重という「川向こう」だからこその味

三重は観光地ではない。
職人の店、家族経営の店、生活のための食堂が多い。
魯肉飯のような料理は、こうした土地と相性がいい。

わざわざMRTに乗り、菜寮駅から歩く。
その少しの距離が、食べ物の印象を深くする。
「台北の便利さ」から離れたところに、こういう味がある。


重たいようで軽い一杯

今大魯肉飯は、きれいな盛り付けや観光地的な分かりやすさはない。
ただ、脂身を煮込んで作る丼が好きなら、一度は来てみる価値がある。

脂、豆腐、卵、スープ。
どれも派手ではないが、組み合わせると完成する。
三重の下町で日常的に食べられている「重たいようで軽い一杯」。

川向こうのこの場所で食べると、なぜかしっくりくる。


今大魯肉飯

住所: 241新北市三重區大仁街40號

営業時間: 06:30 – 21:00 (木曜定休)

アクセス: MRT菜寮駅 3番出口から徒歩約7〜8分。大仁街のローカルな通り沿い。

地図https://maps.app.goo.gl/7uBuSHKZqLCRXFLe6

「脂身(肥肉)」好きの聖地。必ず「魯豆腐(煮込み豆腐)」を一緒に頼むこと。スープ(排骨湯)で脂を流すと最高。


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