食文化の記録– category –
台湾の料理はおいしい。とてもおいしい。
街や人の歴史ともかなり近いところにある。
牛肉麺の由来。
弁当文化が根づいた背景。
なぜあの料理がこの土地に残っているのか。
ここでは台湾の食文化や背景を少しだけ掘り下げてみる。
料理をひとつの入り口にして、
街の層を覗いているような感覚に近い。
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食文化の記録
魯肉飯と台湾食堂の流儀についての記録
―― 魯肉飯は“丼もの”ではなく「定食のベース」 —— 旅人が最初に受ける誤解のひとつに、「魯肉飯は牛丼のような一品料理」 という思い込みがある。 店に入り、魯肉飯だけを注文し、5分で食べ終えて席を立つ。日本では自然な行動だが、台湾では少しもったい... -
食文化の記録
魯肉飯・肉燥飯・控肉飯の違いについての記録
―― 台湾を縦に移動すると中身が変わる三つの「肉かけご飯」 ―― 台湾で過ごす時間が長くなるほど、「魯肉飯」と「肉燥飯」と「控肉飯」が、似ているようでまったく違う存在だと気づく。そして、北部と南部を行き来すると、その“呼び名”自体が別の料理を指し... -
食文化の記録
台湾・魯肉飯についての記録
―― 魯肉飯という台湾の「日常」 ―― 台湾の町を歩くと、いちばん多く出会う料理は魯肉飯だと思う。観光地でも、路地裏でも、オフィス街でも、形や味は少しずつ違うが、そこに流れる空気はどこも同じだ。魯肉飯は名物ではなく、生活そのものをかたどる料理で... -
食文化の記録
台北の朝に並ぶ2つの豆乳についての記録
── 熱くてしょっぱいものと、冷たくて甘いもの ―― 朝の豆漿店には、いつも2種類の湯気が立っている。 ひとつは、白く重たい湯気。もうひとつは、ガラス越しに冷たく揺れている液体。 同じ「豆乳」なのに、その並び方は、まるで別の飲み物のようだ。 熱く... -
食文化の記録
台湾の朝食文化について記録
―― 台湾の朝は、家の外にある ―― 朝の台北を歩いていると、鍋の音と油の音が、家の中ではなく、通りから聞こえてくる。 カフェではない。レストランでもない。 豆漿店、早餐店、屋台のようなもの。看板があるようでないような、生活の延長のような場所だ。... -
食文化の記録
小籠包の「エンタメ化」について記録
―― 視覚が味覚を追い越したあと ―― 小籠包は、かつて熱いうちに食べるものだった。湯気が立っているうちに口へ運び、破れないよう慎重に、だが急いで食べる。その一連の動作が、料理の一部だった。 いまは少し違う。まず、撮影が入る。小籠包は、冷める前... -
食文化の記録
小籠包の「国際化」についての記録
—— 台湾の湯気が海の向こうに届くまで —— 小籠包は、台湾の街角に根づいた点心だった。蒸籠の中で完結する、小さな料理だった。 それが、海を越えた。味だけでなく、形式ごと運ばれ、異なる文化の中に定着していった。 そこには、偶然ではなく、いくつかの... -
食文化の記録
小籠包の「高級化」についての記録
—— 庶民の湯気が硝子の向こうへ行くまで —— 小籠包は、もともと気取った料理ではなかった。市場の近く、駅前、路地の奥。蒸籠が積まれ、湯気が上がり、腹を満たすためにそこにあった。 それが、ある時期から「わざわざ食べに行く料理」へと姿を変えていく... -
食文化の記録
台湾・小籠包の歴史についての記録
—— 蒸籠の中で形になった都市の味 —— 小籠包は、観光ガイドの中であまりにも頻繁に登場する。台北の有名店、海外の支店、百貨店のフードコート、空港のレストラン。どこにでもあるが、だからこそ、輪郭が少しぼやけてしまった料理でもある。 皮の薄さや、... -
食文化の記録
台湾・牛肉麺の歴史についての記録
―― 眷村(ジュエンツン)から街へ広がった、一杯の成り立ち―― 眷村から生まれた料理 台湾の牛肉麺は、いまではどの街でも当たり前のように見かける料理だが、その出発点は戦後の「眷村(軍人村)」にある。 大陸から渡ってきた軍人やその家族が、各地に形...
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