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食文化の記録
台湾・タピオカの誕生についての記録
―― 南米原産の「キャッサバ」が台湾の「QQ」になるまで ―― 台湾のデザートや軽食に共通する、あの不思議な噛みごたえ。歯が沈み、跳ね返り、もう一度噛みたくなる弾力。台湾人はそれを、二文字でこう呼ぶ。QQ。 この食感は、台湾の土壌から自然に生まれた... -
食文化の記録
台湾のタピオカミルクティーの歴史についての記録
―― シェイカーとデンプンの衝突 ―― 「バブルティー」のバブルは、黒い粒のことだと思われがちだ。だが本来、この言葉が指していたのはタピオカではない。シェイカーで急冷した茶液の表面に立つ、あの細かな泡――泡沫(パオモ)だった。 つまり、物語の始ま... -
街角の記録
高雄85大樓の再生への道のりについての記録
―― 雲を突く廃墟の解決不能なパズル ―― 高雄のどこからでも見えるその塔は、「高」という文字を模して設計されたという。 かつて台湾一の高さを誇った、85大樓(85 Sky Tower)。 遠景で見れば、それは今も港都の王として君臨しているように見える。 だが... -
街角の記録
高雄85大樓の衰退についての記録
―― バブルの墓標、天空のゴーストタウン ―― 高雄の街を歩いていると、ふと視界の端に巨大な影が差し込む。振り向くと、85大樓が立っている。 かつて台湾一の高さを誇り、港都・高雄の野心そのものだった建築。しかし今、その輪郭はどこか鈍く、周囲の再開... -
街角の記録
高雄港の再開発についての記録
── 哈瑪星からYouBikeで南へ下る ── MRT哈瑪星駅で地上に出る。改札を抜けると、視界は意外なほど開けている。いまでは当たり前のこの風景が、20年前には存在しなかった。 当時の高雄港は、軍事と物流の聖域だった。市街地と港のあいだには高い塀があり、... -
食文化の記録
台湾かき氷の隆盛と凋落についての記録
―― なぜ韓国ビンスーに負けたのか ―― 台湾の夏に、かき氷は欠かせない。夜市の一角、プラスチック椅子、湿った空気。山のように盛られた氷に、果物と練乳が流れ落ちる。 かつて台湾のかき氷は、世界の頂点にいた。それでも今、アジアの都市部で主役の座に... -
食文化の記録
台中・太陽餅の由来についての記録
―― 崩れる菓子と鉄道の記憶 ―― 太陽餅を、きれいに食べ切った経験がある人は少ない。一口かじった瞬間、薄い皮の層が乾いた音を立てて崩れ、机や服の上に粉雪のように広がる。食べる側に一切の配慮をしていない、難易度S級の菓子である。 それでも太陽餅は... -
食文化の記録
台湾のパイナップルケーキの産業史についての記録
―― 冬瓜という名の「優しい嘘」 ―― 台湾土産の定番、鳳梨酥(パイナップルケーキ)。初めて食べたとき、「思ったよりパイナップル感がない」と感じた人は少なくないはずだ。 実はそれは、味覚が鈍いわけでも、店選びを間違えたわけでもない。長いあいだ、... -
食文化の記録
台湾のサトウキビストローについての記録
―― おいしい環境対策 ―― 台湾のカフェでドリンクを頼むと、日本でよく見るような、ボール紙で作られた紙ストローが出てこない。 代わりに渡されるのは、プラスチックでもなければ、いかにも紙という見た目でもない、少しだけざらついた、不思議な質感のス... -
食文化の記録
台湾式ドリンクホルダーについての記録
―― 手首にぶら下がる合理性の正体 ―― 台北のMRTの出口を出て、信号を渡り、夜市の入口へ向かう途中、ふと目に留まる光景がある。人々はスマホを操作しながら、片手で飲み物を持つのではなく、もう一方の手首にドリンクをぶら下げている。 手首にぶら下がっ...