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台北・西門 梁山泊小籠湯包についての記録

西門町は、台北でもっともにぎやかなエリアのひとつだ。
映画館、ゲームセンター、服屋、屋台。
若い人の姿が多く、昼でも夜でも人の流れが途切れない。

もともとこの一帯は、日本統治時代に「西門町」として整備され、
台湾における最初期の近代的繁華街のひとつだったとされる。
映画館や劇場が集まり、
娯楽の中心地として発展してきた場所だ。

その空気は今もなんとなく残っていて、
通りを歩いていると、
商業地というより「街の舞台」にいる感覚に近い。

そのメインストリートから少し外れた路地に入ると、
人通りが一段落ち、
街の音が少しだけ遠のく場所がある。

その一角に、梁山泊小籠湯包はある。

観光スポットの中心からほんの数分だが、
空気の密度が少し違う。

きれいすぎず、雑すぎず、
街の速度に合わせて営業しているような店だ。


路地と店の距離感

梁山泊小籠湯包は、小さな店だ。
大きな看板もなく、
間口も控えめ。

看板には「小籠湯包」とある。

厳密に言えば、
肉汁(湯)を包んだものを「湯包」、
そうでないものを「小籠包」、
と呼び分けるのが伝統的な定義らしい。

その境界線をなくし、
肉汁入りを「小籠包」の名で世界に広めたのが鼎泰豊だと言われている。

もっとも、
今の台北でその違いを気にする人はほとんどいない。
美味しい肉汁が入っていれば、
名前なんてどちらでもいいのだ。

入口の脇には、
簡単なイートインスペースが設けられている。
通りに面していて、
通行人との距離も近い。

西門らしい、
半分屋台、半分店舗のような空間になっている。

以前よりも人の出入りが増えている印象がある。
それでも、大行列というほどではなく、
街の日常の一部にとどまっている。


肉汁タプタプ系(仮)という流れ

梁山泊の小籠包は肉汁がかなり多い。
台湾各地でこういった小籠包が増えている気がする。
勝手に「肉汁タプタプ系」と呼んでいるが、
正しい呼称は何というのだろう。

サイズは少し大きめで、
皮の中に肉汁がたっぷり入っている。
箸を入れると、
中の熱い肉汁がすぐに姿を見せる。

鼎泰豊のような端正な小籠包とは、
方向性が少し違う。
あちらが整いすぎた完成形なら、
こちらは勢いのある即興に近い。

味はしっかりしていて、
肉と脂とスープの比重が高い。
一口目は驚くほど重く、
二口目でその重さに慣れてくる。

ただ、食べ進めると、
自然とペースが落ちる。
最初は止まらないが、途中で区切りが必要になる。
たこ焼きを食べる時とちょっと似た感覚だ。


小籠包とスープのセット

この店では、小籠包にスープをつけたセットがある。
小籠包と、酸辣湯やコーンスープなどの組み合わせだ。

台湾では、小籠包だけでなく、
スープと一緒に食べる人が多い。

肉汁の強さを、
スープの温かさと酸味で少し落ち着かせる。

紙の箱と紙カップに入って提供されるのも、
この店らしい。
街と一緒に食べる前提の設計に見える。

スープとの相性は良い。
小籠包の重さを中和するというより、
流す。


西門町という場所の中で

西門町は、観光とローカルが重なる場所だ。
古い映画館と新しいショップ、
観光客と地元の若者。

梁山泊小籠湯包は、
その重なりの中にうまく収まっている。

高級店でもなく、
老舗でもない。
屋台ほどラフでもない。

ただ、
「いま、小籠包を食べたい」という
その瞬間の気分にちょうど合う場所として、
この街に定着しつつあるように見える。


やけど注意

最後にひとつだけ。

この店の小籠包は、
箸で持つ角度を誤ると汁が一気に出てくる。
口の中というより、
上唇や舌の先に直撃する。

少し冷ますか、
小さくかじるか。

どちらかを選んだほうがいい。


西門 梁山泊小籠湯包

住所: 台北市萬華區漢口街二段54-4號

営業時間: 10:00〜21:00 (月曜・木曜定休の傾向あり ※要確認)

アクセス: MRT西門駅 6番出口から徒歩約10分。漢口街の路地裏。

地図: https://maps.app.goo.gl/9RucHBoxGRkczhjA7

看板メニューは「小籠湯包」。酸辣湯とのセットが定番。
テイクアウトして公園のベンチなどで食べるのも良い。


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