台湾の陽春麺についての記録
メニューの端に小さく載った35〜45元の麺は、澄んだスープと白い麺、わずかなネギだけで運ばれてくる。具の少なさに反して、ラードと揚げネギの香りは隠れ場所がない。
メニューの端に小さく載った35〜45元の麺は、澄んだスープと白い麺、わずかなネギだけで運ばれてくる。具の少なさに反して、ラードと揚げネギの香りは隠れ場所がない。
紅焼牛肉麺を注文した直後、店員から聞かれるのは辛さでも具でもなく、麺の種類だ。刀削麺、平打ちの家常麺、細麺、冬粉が同じ一杯の選択肢に並ぶと、牛肉麺は麺を替えるだけで別の食べ物に見えてくる。
台南の食堂で「乾」を頼むと、肉燥の下から平たく黄色がかった縮れ麺が現れる。カップ麺を思わせる姿なのに、噛めば強い「Q」が返ってくる。
白く細い日本の素麺とは違い、台湾の麺線は赤茶色の麺が、とろみのついた熱いスープの中で煮込まれている。同じ細い小麦麺でも、見た目も食べ方も別の料理になっている。
昼12時、台湾の弁当屋では、輪ゴムで十文字に縛られた箱が次々と店先から運び出される。透明な袋の内側は曇り、紙箱や木箱の角には、詰めたばかりの飯の熱が残っている。
台湾の弁当屋では、排骨や雞腿が並ぶ揚げ物中心の箱の中に、黒い照りと九層塔の葉をまとった三杯雞飯が混じっている。蓋を開ける前から、輪ゴムで留められた箱の隙間にその香りが残る。
排骨や雞腿が並ぶ台湾の弁当屋で、価格表の端にある虱目魚肚飯だけが170〜200元の札を付けている。蓋を開けると、白飯と副菜を覆い隠すほど大きな魚の腹身が、骨を見せずに横たわっている。
台湾の弁当屋で控肉飯を選ぶと、白飯の上に皮・脂・赤身が重なった肉が載り、その中央には一本の楊枝が刺さっている。楊枝を抜けば、肉からこぼれた滷汁が米粒の間へゆっくり入り込んでいく。
台湾の弁当屋で輪ゴムを外すと、白飯や副菜より先に、箱の底面からはみ出しそうな茶色い一枚が現れる。蓋を閉じるための弁当箱が、その一枚だけを収めきれずにいる。
台湾の弁当屋では、主菜を選び、副菜を詰めてもらう間に、照りのある鶏腿が白飯の上へ置かれていく。揚げた鶏腿とは違う琥珀色の皮から、甘いタレの匂いが立ちのぼる。