コンビニ密度についての記録 | 台湾
台北の通りでは、数百メートル歩くあいだにセブンと全家の看板が何度も現れる。店内の明るさや冷房まで含めて、コンビニが街の細かな間隔に置かれている。
台北の通りでは、数百メートル歩くあいだにセブンと全家の看板が何度も現れる。店内の明るさや冷房まで含めて、コンビニが街の細かな間隔に置かれている。
台北のバス停にある路線図は、停留所の名前がびっしり並ぶ一枚の帯だ。車窓の向こうでは、バイクの群れや市場帰りの乗客をすり抜けながら、バスが細い道まで入り込んでいく。
台湾の看板を眺めていると、「阿明の店」「茶の魔手」のように、繁体字の並びへひらがなの「の」だけが紛れ込んでいる。意味を担う文字でありながら、遠目には丸い記号にも見える。
世界的な自転車メーカーを抱える台湾だが、かつて街中で自転車を見かけることは多くなかった。いま島を走ると、道路の青い線や派出所の小さな看板が、旅人を次の区間へと導いている。
台北では、MRTの出口や大学の門前に黄色と白の自転車が並び、返却されるたびステーションの数字だけが静かに減る。いまや街の風景に溶け込んだこの公共物にも、雨ざらしのまま使われない時期があった。
オフィスビルと車の流れに囲まれた南京復興駅の近くで、遼寧街夜市では昼のうちから鍋や麺の店が客を迎えている。夜市と呼ばれる通りに、夜だけの場所とは違う時間の使われ方が残っている。
松山駅を出ると、1750年代から続く慈祐宮の門前で、胡椒餅を待つ列が夜市の入口を塞いでいる。通りの熱気を抜けて裏へ回れば、数分で基隆河の静かな水面に出る。