台湾・ひげ張のサイドメニューについての記録
39元の魯肉飯を目当てに店へ入り、レジ前のトレイを見ると、青菜やスープ、卵まで並んでいる。小さな丼だけで終わる客は少なく、いつの間にか一食分の形ができている。
39元の魯肉飯を目当てに店へ入り、レジ前のトレイを見ると、青菜やスープ、卵まで並んでいる。小さな丼だけで終わる客は少なく、いつの間にか一食分の形ができている。
30元前後が相場の魯肉飯を、ひげ張はそのほぼ2倍で出している。尖った味を売りにする店ではないのに、昼時の店内には客が途切れず、街のあちこちで同じ髭のロゴを見かける。
台北では背景のように見える、ひげ須張の黄色い看板が、台湾を南へ向かうと台中を境に途切れる。人口も消費力もある高雄や台南には、その看板がない。
魯肉飯を注文すると、店の厨房から出来たての料理が運ばれてくるように見える。けれど新北市五股区には、店舗ではなくスーパーや機内食にも向けて魯肉飯を作る、別の大きな拠点がある。
黄色い看板と口ひげのロゴは、街角の食堂だけでなく、全聯の棚やコンビニの弁当、春節の贈答箱にも現れる。店を出た魯肉飯が、別の姿で生活のあちこちに置かれている。
台北の駅前や大通り沿いでは、丸い頬と口髭のロゴが何度も現れる。屋台料理の魯肉飯を出す店なのに、どの店舗も明るく清潔で、制服姿のスタッフが同じ手順で動いている。
台北の街角で繰り返し見かける魯肉飯の看板に入り、店内を見渡すと、豚肉の丼に混じって鶏肉飯が同じような頻度で運ばれている。メニューでは二番手に置かれた一杯が、専門店ではない場所で静かに選ばれ続けている。
まだシャッターの下りた住宅街で、赤と黄色の「美而美」だけが灯り、鉄板の音を響かせている。店名の前後が少し違う看板も、卵や肉を挟んだ同じような朝食を並べている。
台北101店の厨房で、トム・クルーズは映画のスタントではなく、小籠包の18のひだに苦戦していた。店内では、革ジャン姿の経営者も地元の家族連れも、同じ蒸籠を前にレンゲを手にする。
小籠包の皮は5グラム、具は16グラム、ひだは18個。台北でもロンドンでも、豚肉を使わないドバイでも、厨房には同じ数字が並んでいる。