高雄・左営区 就愛餡面食館についての記録
高雄の就愛餡面食館では、ヘチマとエビの湯包から牛肉餡餅、甘い鍋餅まで、同じ「粉もの」の食卓に蒸す・焼く・甘くする料理が並ぶ。肉の存在感が強い一皿と、軽さを残した一皿が、ひとつの店で役割を分けている。
高雄の就愛餡面食館では、ヘチマとエビの湯包から牛肉餡餅、甘い鍋餅まで、同じ「粉もの」の食卓に蒸す・焼く・甘くする料理が並ぶ。肉の存在感が強い一皿と、軽さを残した一皿が、ひとつの店で役割を分けている。
焼く音や揚げる匂いがひしめく忠孝夜市で、洪記蒸餃の前には蒸籠から上がる湯気だけが静かに立っている。厚めの皮の蒸餃と甘い玉米濃湯を、店員たちは立ち止まらずに客へ送り出す。
夕方の鹽埕區、大禮街の鍋の前には、看板がなくても人が立ち止まっている。欲しい水煎包が今の鍋になければ、番号札もなく、ただ「次の鍋」を待つことになる。
明るい看板と人の列が続く六合夜市の西端で、六合路肉燥飯のテーブルには肉燥飯より海鮮粥や鱸魚湯が多く並んでいる。色鮮やかな具材を競う夜市の料理とは違い、ここでは湯気の向こうの出汁に客の箸が集まっている。
六合夜市の入口近くで、鉄板に向かう店主の前にあるメニューは二行だけ。通りの喧騒から路地側へ入ると、炒飯と甘い土魠魚焿を黙って食べる地元客の席が並んでいる。
自強夜市の真ん中で、赤い看板の下に水餃子と酸辣湯だけを出し続ける店がある。薄皮の小さな餃子と具だくさんの酸辣湯を、近所の人たちが次々と食べていく。
中山駅の裏通りにある小さな水餃子店では、餃子が運ばれる前に、客が醤油や黒酢、ニンニク、パクチーを器へ重ねていく。湯気の向こうで、同じ店に来た人たちのタレだけがそれぞれ違っている。
昼どきの阿霞焼肉飯では、炭火の香りをまとった小ぶりの丼と味噌湯が、近所の人たちの前に次々と並ぶ。狭い店内の客は迷うことなく食べ、食べ終えると静かに席を空けていく。
新光三越の裏手に入ると、蒸籠の蓋が鳴り、相席の客が黙々と餃子を運んでいる。評価を受けた店の昼どきとは思えないほど、そこには仕事の休憩時間のような気配が残っている。
高雄・塩埕区の朝食屋では、壁のない店先に多くの料理と豆乳が並び、客の注文は短い言葉だけで進んでいく。相席のテーブルには、飯糰と冰豆漿、燒餅と油條、そして毎朝のように同じ蛋餅が置かれている。