台北・大安区 杭州小籠湯包についての記録
中正紀念堂の裏手で、杭州小籠湯包の店内には観光客と近所の客が絶えず出入りしている。薄皮の小籠包は整っているのに、店には有名店らしい演出がほとんどない。
中正紀念堂の裏手で、杭州小籠湯包の店内には観光客と近所の客が絶えず出入りしている。薄皮の小籠包は整っているのに、店には有名店らしい演出がほとんどない。
広い街路樹と古いアパートが続く民生社区で、小上海の前だけは、観光客の列ではなく買い物帰りの住民が静かに出入りしている。蒸籠の小籠包に細長い湖州粽を添える姿も、この店の役割を少し変わって見せる。
大同区の少し奥まった通りに、宜蘭の名店と同じ名前を掲げる小さな食堂がある。蒸籠の中では、肉より先に三星葱の緑と香りが目に入る小籠包が、昼休みの客に混じって湯気を立てている。
永康街の喧騒から離れた牯嶺街で、黃龍莊の蒸籠には薄く均一なヒダの小籠包が並ぶ。箸で持ち上げても破れにくいその皮と、青江菜の緑が鮮やかな菜肉餃には、観光地の名店とは少し違う気配がある。
鼎泰豊から数分の永康街で、ガラス張りでも洒落た照明でもない入口から、蒸籠と粉の匂いが歩道へ流れ出している。1階では、説明も演出もないまま、包む、並べる、取るという作業だけが続いている。
台中・水湳市場の近くで、蒸心手工小籠湯包の小籠湯包は、店内で食べても白い紙箱に入って出てくる。隣では店員が皮を伸ばし、蒸籠からは次の湯気が立ち上がっている。
西門町のメインストリートから路地に入ると、映画館や服屋の人波から少し離れた場所に、間口の小さな梁山泊小籠湯包がある。紙カップのスープと、箸を入れた途端に肉汁がこぼれる小籠包が、通りのすぐ脇で出てくる。
台北駅から数分歩くと、スーツケースの音より革靴やサンダルの足音が目立つ細い路地に入る。その奥の狭い店では、ほとんどの卓に同じ色のジャージャー麺が並び、客は卓上の生ニンニクをためらいなく足していく。
中山国小駅から数分歩いた小さな公園のそばで、目立たない店の前だけに人の列ができている。店内では、観光客と近所の客が同じ魯肉飯を前に、同じ通りの食事の流れに加わっている。
蒸気の向こうで、ほとんどのテーブルに小籠包の蒸籠が置かれている。けれどメニューの中ほどにある菜肉餃は、厚い皮から淡い緑をのぞかせ、持ち上げると小籠包よりずっと重い。