台湾とフィリピンの骨なしサバヒーについての記録
台南の朝食店では、骨の多いサバヒーが「無刺」と書かれた器で出てくる。魚そのものは珍しくないのに、排骨飯より高い一杯になる。
台南の朝食店では、骨の多いサバヒーが「無刺」と書かれた器で出てくる。魚そのものは珍しくないのに、排骨飯より高い一杯になる。
披露宴や忘年会の終盤、蒸籠の上に姿を現すハタは、一尾数千元で供される。しかもその価値は、身の味や弾力だけでなく、店まで生きて届いたことにも置かれている。
台北のスーパーでは、赤いリンゴとイチゴが同じ冬の棚に並んでいる。どちらも台湾産なのに、リンゴは簡素な網のまま、イチゴは透明な容器と緩衝材に囲まれている。
朝7時の市場では、湯気の立つ鍋から猪血湯や粉腸がすくわれ、太い麺や粥が次々と運ばれている。買い物客の脇で、朝食とは軽いものだという感覚から少し外れた食事が、仕事の合間に消えていく。
餃子や小籠包の店で刻まれるキャベツは、平地の暑さを避けて標高二千メートル級の山で育つ。畑から市場までの道は、崖沿いの細い山道だ。
朝の伝統市場では、精肉店の前に人が集まる一方、鮮魚店は端で控えめに営業している。ところが台湾の魚介類消費量は、年間30キロを超えて世界でも上位にある。
朝7時の伝統市場では、氷も冷蔵ケースもない台に、解体されたばかりの肉が並んでいる。昼前にはその肉も店先から消え、屠畜場が休む月曜日には市場の精肉店まで静かになる。
高温多湿の夜市では、肉や内臓、切った果物が屋外に並び、人の流れと調理の煙が交差している。足元に目をやると、路面の排水口だけが妙に整然と続いている。
台湾の食堂では、入口の冷蔵庫や棚に、値札のない小皿が何十枚も並んでいる。注文していない客がそこから皿を取り、食後にはその数で会計が決まる。
台湾の食堂で「乾麺」を頼むと、丼の上には白い麺とわずかな具しか見えない。味の中心は、箸を底まで入れて初めて現れる。