台北・大同区 鬍鬚張魯肉飯についての記録
台北の明るい店内で、細く刻まれたトントロの魯肉飯と、白い苦瓜の入った透明なスープが並ぶ。屋台の雑多さとは別の、どの店でも崩れない食卓の輪郭がそこにある。
台北の明るい店内で、細く刻まれたトントロの魯肉飯と、白い苦瓜の入った透明なスープが並ぶ。屋台の雑多さとは別の、どの店でも崩れない食卓の輪郭がそこにある。
延三夜市の大橋頭魯肉飯では、そぼろより大きく角煮より小さい「幼肉」が、滷汁をまとってご飯の上に並ぶ。そこへ控肉まで重ねると、丼から白いご飯がほとんど見えなくなる。
台北駅から川を一本渡った三重の食堂で、丼の主役を張るのは赤身ではなく、煮汁を吸って丸くなった脂身と皮だ。魯豆腐、魯蛋、淡い排骨湯まで並ぶと、重たそうな食卓の印象が少しずつ変わっていく。
西門町の人波から一本外れた狭い食堂に、食事を終えた客と次の客が途切れなく出入りしている。魯肉飯の上では、半熟の荷包蛋が甘辛いタレとご飯の間に静かに崩されていく。
「丸林魯肉飯」という名前から丼を想像して店に入ると、最初に手にするのは注文票ではなく、お盆だ。ショーケースには魯肉飯より先に、白菜滷や青菜、魚、豆腐などのおかずが並んでいる。
台中駅裏の信義街では、朝5時半になると細い路地に蒸籠が次々と積み上がり、バイクの客が吸い込まれていく。肉まんのように厚い皮を箸で持ち上げると、その中には持て余すほどのスープが詰まっている。
北平路の目立たない店先では、注文が入るたびに生地が伸ばされ、餡が包まれ、蒸籠へ運ばれていく。メニューは湯包一品なのに、客はその場で黙って待ち続けている。
カフェの並ぶ台中・模範街で、青い外壁の小さな店から蒸籠と湯気が途切れない。箸で持つとずしりと重い湯包と酸辣湯を、近所の人たちが手早く食べていく。
中華路一段の古い外観の前で、蒸籠が何段も積み上がっている。蓋が開いて湯気が立ち、ひとつが運ばれるそばから、別の蒸籠が厨房へ戻っていく。
向上路の大通りから路地をのぞくと、三軒分に広がった店先で蒸籠の蒸気が途切れず立ち上っている。ミシュランに選ばれた小籠包の店なのに、席を埋めるのは観光客だけではない。