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高雄・新興区 光頭老闆炒飯についての記録|六合夜市

六合夜市の照明が灯りはじめる時間、
通りの角で鉄が打ち合う音が聞こえる。

店名の通り、
光頭の店主がひたすら炒飯を作り続けている。

メニューは2つだけ。
迷いも演出もない、静かな屋台だ。


鉄板の前に立ち続ける人

この店で、まず目に入るのは料理ではない。
鍋の前に立つ、ひとりの料理人だ。

赤いTシャツ。
スキンヘッド。
体格はがっしりしているが、動きは荒くない。

注文が入るたび、同じ動作を繰り返す。

卵を割り、
ご飯を広げ、
鉄板に押しつけ、
一気に返す。

客の視線を意識する様子もない。
声を張ることもない。
ただ、鉄板と米だけを見ている。

夜市の屋台にありがちな
「勢い」や「演出」は、ここにはない。

同じ工程を、同じ精度で繰り返すことに集中している。


メニューは「炒飯」と「土魠魚焿」だけ

壁に貼られたメニューには、わずか二行。
肉絲蛋炒飯(豚肉と卵のチャーハン)と、
土魠魚焿(サワラのとろみスープ)
それだけだ。

あれこれ作らず、この2つに全力を注ぐという潔さ。
夜市に似合わないほどのストイックさがある。


強火で仕上げる「鍋気のある炒飯」

具は卵、豚肉、ネギ。
調味料は醤油と塩。
それだけで米が立つ。

強火に置かれた鉄板の上で、ご飯が跳ねる。
仕上がりは、油の膜が薄くかかった軽い炒飯。
口に入れると、鍋気(wok hei)と呼ばれる焦げの香りがふわっと抜ける。

派手な具材に頼らない。
原点の炒飯だけで勝負している。


甘めの「土魠魚焿」との組み合わせ

炒飯の隣には、必ずこのスープが置かれる。
高雄ではポピュラーな、サワラの揚げ身が入ったとろみスープだ。

味は甘め
とろみの奥に魚の旨味があって、食べ進めるほどクセになる。
炒飯の塩気と、この甘いスープ。
交互に食べることで、箸が止まらなくなる。

揚げ身をスープに浸して柔らかくしてから食べるのが、地元のやり方らしい。


六合夜市の「路地側」に広がる席

この店は六合夜市に面しているが、飲食スペースは路地側に広がっている。
通りから一歩入ると、屋台用のテーブルと椅子が並び、簡易照明が頭上を照らす。
観光夜市の手前で、急に生活圏の空気が漂いはじめる。

地元の常連が黙って座り、炒飯を早足でかき込んで出ていく。
夜市の喧騒から半歩だけ離れた空間に、静かなリズムが流れている。


夜市に迷ったらここでいい

観光向けの派手な店が増えた六合夜市の中で、
この店は昔から変わらない。

「とりあえず何か食べたい」
「油っこいものは避けたい」
そんなときに、最初の一皿としてちょうどいい。

派手さはないが、鍋の音が飾り気のない夜を支えている。


光頭老闆炒飯

800高雄市新興區南台路80號
18:30 – 24:00 (不定休) ※夜営業のみ
MRT美麗島駅 11番出口から徒歩約3分。六合夜市の中ほど。

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