台湾・甜豆漿という朝の定番についての記録
台湾の朝食店で「豆漿」とだけ頼むと、出てくるのは無糖の飲み物ではなく、甘く温かな一杯だ。焼餅や油條の乾いた生地の脇に、湯気の立つ椀やフィルムで封じたカップが並んでいる。
台湾の朝食店で「豆漿」とだけ頼むと、出てくるのは無糖の飲み物ではなく、甘く温かな一杯だ。焼餅や油條の乾いた生地の脇に、湯気の立つ椀やフィルムで封じたカップが並んでいる。
夜明け前の朝食屋では、焼いた小麦の生地に揚げた小麦の生地を挟み、隣で豆漿が注がれている。台北では自然なこの三点セットも、北方中国の街角では同じ形に固定されていない。
台湾の朝食屋やパン屋では、茶色く細い繊維のようなものが、白いご飯や卵、パンの上に惜しげなく積まれている。見た目は綿に近いのに、口に入れると豚肉の味がする。
台湾の朝食屋で手渡される飯糰は、見た目こそおにぎりに似ているが、割ると糯米の中に油條、肉鬆、卵、漬物まで一直線に詰まっている。片手に収まる一本の中で、食感も重さも大きく違う具材が押し合っている。
台湾の朝食屋で出てくる鹹豆漿は、豆乳ともスープとも言い切れない、とろりと崩れる白い一杯だ。そこへ油條を入れると、揚げた生地は時間とともに軽い具から汁を運ぶ道具へ変わっていく。
台湾の朝食屋で燒餅を割ると、胡麻と細かな生地の層が紙袋へこぼれ落ちる。食べやすさからは少し外れたその焼き物が、油條や卵、豆漿と並ぶと朝の一食の中心に収まっている。
台湾の朝食屋では、豆漿の脇に置かれた油條が、飯糰の中や燒餅の間にも潜んでいる。揚げたては軽く空洞だらけなのに、液体や米と組み合わさると、朝食の食感と食べやすさを大きく変える。
台湾の朝食屋では、壁の高いところにメニューが見えているのに、自分の番になると死角に入る。豆漿も「ひとつ」と言っただけでは注文が終わらず、数秒のうちに温度と味を選ぶことになる。
台湾の小吃店に入ると、店員との短いやり取りのあと、テーブルには赤い鉛筆と番号を書く伝票が置かれる。奥の棚から副菜を取った客は、誰にも声をかけず、そのまま席に戻っていく。